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2011/06/17

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高坂希太郎さんインタビュー|自転車には10年乗っているけどまだもっと面白くなるでしょうね。

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「26万のマウンテンを皮切りにどんどん自転車にハマりました」

―高坂さんが自転車にのめり込むようになったのは12~13年前だそうですが、どんなきっかけがあったのですか?

高坂:まず、ひょんなことから、スタジオジブリのスタッフで宮崎(駿)さんの長野の別荘までサイクリングするという話が持ち上がったんです。
それで僕も参加するために1台マウンテンバイクを買おうと思って、ジブリの自転車通のスタッフに相談したら、翌日から毎日のようにカタログを持ってきてくれて……。
僕は当時、ママチャリ以外に乗っていなかったので、カタログの値段に衝撃を受けましたね(笑)。それでも最初に26万円くらいのマウンテンバイクを買ったんですよ。


―最初の一台にしては、思い切った買い物をしましたね。

高坂:そうですね。やっぱりカタログを見せられると目が肥えてきて、それなりのモノが欲しくなっちゃうんです。それからどんどんのめり込んで行って、次の年にまた長野に行くときに、ロードレーサーを買いました。
今は通勤用のジャイアントのマウンテンバイクが1台と、ロードレーサーはピナレロが3台、BMCが1台あります。


―自転車の魅力に引き込まれた理由を教えてください。

高坂:僕はもともと趣味で水泳をやっていて、一方でオートバイに乗るのも好きだったんです。だから、僕にとって自転車は、ちょうど二つの趣味を足して二で割ったような感覚でした。これは予想外の発見でしたね。



「あの自転車映画の名作はこうやってスタートした」

―その後、自転車レースを題材にした映画『茄子アンダルシアの夏』を手掛けることになったのは、どんな経緯があったのですか?

高坂:『千と千尋の神隠し』をやっているときに、宮崎さんが何気なく「これ面白いぞ」って原作の漫画を見せてくれたんですよ。
自転車レースの魅力がとてもよく描けている作品だったので、「ぜひアニメ化しましょう!」と言ったら、宮崎さんは「俺はやらん」と(笑)。じゃあ、僕がやりますと言って、始まった企画なんです。


―その頃には、ご自身もプライベートでレースに参加していたんですか?

高坂:はい。去年は仕事の都合でキャンセルしてしまったのですが、「ツール・ド・おきなわ」には毎年200kmのレースにエントリーして、ときに先頭集団でゴールできることもありますね。


―すごいですね! 普段はどんな練習をしているんですか?

高坂:普段は自宅からジブリまでの片道23kmをマウンテンバイクで通勤しているくらいです。家が八王子なので、帰りは多摩丘陵を使っているんですが、かなりいい練習になりますよ。
途中で富士山が見えたり、鳥と並走する瞬間もあって、ぜんぜん飽きないですね。


―忙しい合間をぬってレースに参加するモチベーションを教えてください。

高坂:どんな趣味でもそうだと思うのですが、普段練習していると、今の自分のレベルを確認したくなるんです。そして、一般のレースにはだいたい似たレベルの人が集まるので、「負けたくない!」と思うし、畑違いの人と知り合いになって交流するのも楽しい。でも、自転車は交通量の多い都心でも楽しめるし、僕も10年以上乗っているけど、まだまだ認識していない面白い部分があると思っています。
とにかく、やっぱり自転車は、描くものじゃなくて、乗るものですよ(笑)。



プロフィール→
1962年生まれ。アニメーター。スタジオジブリ、マッドハウスで活躍。『もののけ姫』、『千と千尋の神隠し』で作画監督を担当。スペインの自転車レース“ブエルタ・ア・エスパーニャ”を題材にした映画『茄子アンダルシアの夏』(2003年公開)で初の監督を務めた。自身も根っからのサイクリストで、東京・三鷹のサイクルハウスイシダのチームHOTSTAFFのメンバー。